自分の言葉、自分の解釈。

2012-03-12 13.13.09

一年ぐらい前までは、気に入ったフレーズをメモしておくのがすごく好きだった。仏教の教え的なものが多かったと思うけれど、自己啓発系とか。Twitterとかでよく流れてくるような感じの。「気付き」を与えてくれるというセンテンス。

それを読んで反省したり、復習したり、コンビニエントにできるのがよかったんだと思う。

個人的な「ちゃんとしているかチェック」みたいなもので。

それももうこの一年ほどは全く、やっていない。写真フォルダーにたくさん入っているその画像をどんどん消していっている自分がいる。

もちろん、今関心がある易経や陽明学などはコンスタントに目を通すことでその概念の基本みたいなところをきっちり勉強する前に押さえようと思っていたりするけれど。見方が今までと全然違う感じがする。

真実というのはそうたくさんはなくて、階層的に、その人が理解できる程度に、噛み砕かれたものを「真実」として理解するのであって、いくつもある訳ではない。これはいろんなことに言えるのだけれど。

ということは、自分にとって一番フィットする解釈は自分ですればいい、ということになる。

「あの人がこういってたから、感動した」とか「そうだよねって思う」のもいいんだけれど、もうそろそろそんな時期でもないのかもしれない。

私はずっと言葉を教えてきた時も、この国の事象を語る時も、いつも自分なりの分析に基づいた法則を作ってきた。
もちろん、その法則は最初から完璧な訳ではないのだけれど、自分の頭で理解して、自分の経験に基づいた気付きで内的な経験をすることで自分なりの説明ができるようになる。

そのアウトラインができればあとはずっと検証をしていって調整を繰り返す。こうやって法則は作られていく。
アウトプットして聞いてくださる人がいれば、ますます良いものになっていくスピードは速い。
だから対話ってものすごく大事。ソクラテスとプラトンがよい例で、会話によって思考が広がったりつながっていく楽しさって言うのは何物にも代え難いし、一人で考えているより壮大で深いものが生まれる気がする。もちろん相性もあるのだろうけれど。

私は絵がすごくへたで。自分が描きたい通りに描けない感じがすごくイヤだった。今でも唯一許せる作品は高校生のときにやったエッチングで自分の手とか描いた作品だけ。なぜか、絵はどうにか練習しようとあまり思えなくて、今でもなかなか手が動かないけれど、きっとうまくなくても自分の解釈がのっていれば、へたくそであっても許せるのではないかと思う。

今起こる事象についても、哲学的なことについて、受け売りで正しいとか違うとか、批評するのではなく、今まで積み重ねたものを精一杯駆使した解釈を自分の言葉で伝えられたらと思う。

こんなことがあった。
とある方が、私のFacebookやBlogに書いていることがさっぱりわからない、とおっしゃる。
私の文体が悪いのかとも思うけれど、抽象的な事柄がほとんどなのでわかりにくいのは多少はご容赦いただくとして。

で、何度か「私の書いていること」を酒の肴にお話をしたけれど、私の結論としては「こういうことを考えてない人にはわからない」の一言に尽きる。

その人の半分ぐらいの年齢の友人が、私の書いたものにインスパイアされてくれたりすることもあるのに、その倍の年齢の人がなぜわからないのか。
思考というのは、積み重ねなので、いきなり山の頂上からスキーで滑り降りてくるのが無理なのと同じことなのである。

先日、ある著述業の方のお話を伺っていたときに、その方は読者が何度でも読むたび、理解度が深まるに連れて順番に気付きが起こるように文章を書いているとおっしゃっていた。彼の文章はとても精緻で力強いから、仕掛けもたくさん仕込まれていて、読者がそれを期待しながら読むことも当然だろうと思う。

そう言うことすべてにつながるんだと思う。
自分で解釈すること、自分の言葉で定義付けして表現できること。
それが私の世界の見方だし、私の思うありうべき世界を表現するためのベースとなるのだから。

「自分だけが正しいと思うな」と父が私に教えたように、こちらの誠意や配慮が相手にとっては不義理になったり、失礼になったりもする。それはいつもコインの表と裏、表裏一体なのだ。

みんなにやさしくはできないのかもしれない。思考し続けていない人にわかることは書けないかもしれない。そもそも、そう言う人に伝えるべきことはここにはないのだけれど(苦笑)、私の生きている証というか、成長の過程なのだろうと思う。

それを他の人の言葉や解釈に委ねていては、成長と言えない気もして。
今起こる出来事や周りにできるだけ謙虚で誠実にバイアスをかけることなくみていたいとも思うから。

気持ちにも頭にも縛りがなくなった今、そんなところに一歩を踏み出せたらと思っている。

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